スーツ生地の話

スーツの生地は大きく分けて、英国産、イタリア産、日本産、がありますが、

それぞれ特徴があり、お客様の好みに合わせて提案しています。


まず英国産はハリコシがあって、丈夫という印象。

スーツ発祥の地だけあって、柄も伝統的なものが多いです。

ベージュやスカイブルーなどの明るい色柄でも、実はトーンが抑えられていて、

着やすいように配慮されています。さすが英国、大人の生地という印象です。

当店で取り扱いのある服地ブランド「ハリソンズ」の

「フロンティア」という生地コレクションは、

織り糸も太く、クラシックな雰囲気を感じさせます。

私も大好きな生地です。


続いてイタリア産はというと、表面が滑らかで柔らかいのが特徴。

発色が良く、上品な光沢もあり、柄もファッショナブル。

毎シーズン新色新柄を加え、トレンド感を大事にしているように思います。

近年ではハリコシのある生地も開発されていて、

もはや英国生地との境目は曖昧になってきているようにも感じます。


続いて日本産。

日本のスーツは英国の影響を受けている分、生地も英国に似ている、

とは言われますが、色柄は英国よりも控えめな印象です。

ダークトーンがほとんどで、柄も遠目で見ると無地に見えるような

主張しないものが多いです。

日本人の気質に合った、とても着やすい色柄が特徴です。

最近ではブランドイメージも洗練されてきていて、

実用性とファッション性がうまく調和しているように思います。


以上、大まかではありますが、生地の特徴を書いてみました。

(他にも中国産やインド産がありますが、今回は割愛します。)