新しい生地見本帳
例年より大分暖かい日が続いていますが、そんな中、
英国の生地ブランドであるハリソンズから、新しい生地コレクションが出ました。
3シーズン用スーツに最適「CONCEPT」、サマージャケット用の「SUNBEAM」、
リネンとテリレン(ポリエステルの一種)のブレンド「SEA SHELL」です。
・「CONCEPT」100%wool 240~250gms 72番手経緯双糸
英国生地といえば厚手の生地をイメージしますが、
こちらは薄手で軽く、春から秋まで着られるぐらいのちょうど良い生地です。
綾織でシワにもなりにくく耐久性もありますので、涼しくて長持ちするスーツに
仕上がるでしょう。
私はこれまで多くの生地を扱ってきましたが、その中でも、
ハリソンズの生地はどれも型崩れしないしっかり整った生地ばかりなので、
そのクオリティにはいつも感動しております。
・「SUNBEAM」74%wool, 21%silk, 5%linen 250gms
ウールシルクリネンの三織混(さんしゃこん)(三種類の素材を混紡したもの)。
柔らかさと清涼感と少しの光沢感がとても上品な雰囲気を醸し出しています。
アンコン仕立て(裏地なし)の軽いサマージャケットを仕立てたくなります。
薄手のジャケットは大体、春秋の少し肌寒いぐらいの時期に活躍しますが、
真夏でもいたる所でエアコンがききすぎていたりしますので、
そんな時に羽織れるよう常に持っていると便利です。
・「SEA SHELL」 55%terylene, 45%linen 360gms
こちらは以前のものからのリニューアルで9色が新しく加わっております。
当店でも何度か仕立てましたが、しっかりした生地でとても仕立て映えします。
(「仕立て映えする」とは、仕立ての良さがシルエットに現れやすいというような意味です)
リネンの質感でありながらシワになりにくく、通気性もあって丈夫。
ジャケット単品、トラウザーズ単品にもお勧めします。
こういう生地で仕立てたトラウザーズは、ほぼ一年中履けます。
というのも沖縄は一年を通して、とても寒いなと感じるのはほんの数週間です。
それ以外の11ヶ月前後は春夏物で十分だったりします。
ですが一般的な春夏物は薄くて耐久性に劣りますし、着る期間が長い分劣化も早い。
そんな沖縄の紳士におすすめしたいのが
このような丈夫で通気性のある上質な生地なのです。
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